無職になって、長時間労働の日々を振り返る

8月末で3年半務めた会社を退職しました。

 

とにかくものすごい開放感です。

 

9月はたまりまくった英会話のレッスンを受けまくりながら、区役所に行ったり家具を処分したりしていました。プー太郎になったのに、毎日忙しく、あっという間に時間がすぎました。先週末からは実家に引っ込み、今パッキングや細かい手続きなど、残った準備を必死にしてます。

 

昼夜なく働いた長時間労働になりがちなこの仕事、語ろうとすると、本当に地獄のミサワ状態でしかなく(寝てない自慢、残業した自慢、忙しい自慢…といった感じの)。人に言ってもほんっとに、しょうもな〜くだらな〜意味な〜と思い、この辺りの感情をまるまる周りに語ることをこの3年半避けてきました。

 

簡単に言うとおよげ!たいやきくん的な。

毎日毎日僕らは鉄板の上で焼かれてヤになっちゃうヨ〜☆的な。

 

これは本当に自分で自分にびっくりしたというか、なんだか笑った出来事なのですが、ある時終電ギリギリで早足で一人駅に向かう途中、気づいたらこの歌を口ずさんでたんですよ。歩くスピードのテンポで…笑

 

得たものもあり、失ったものもあり…長時間労働は肯定しません。電通の労働問題には震え上がり、涙しました。あまりに他人事ではなかったので。

未来ある若者が、クリスマスの日に、自ら命を絶つ……言葉になりません。子供時代を生き抜いて、大人になれさえすれば、人生勝ちだったんじゃなかったのですか?一体どうなっているのですか?

 

「karoshi」この言葉、世界の恥以外のなにものでもないですよね。

今も日本のどこかで働くことが辛くて悲しくて死にたいって思っている人がたくさんいると思うと、胸がつまります。

 

日本のこの業界の体質は本当に良くないです。

華々しいイメージを持たれることが多いデザイン。制作という領域の中では、例えば印刷よりも上流工程ですが、日本の社会の中だと中流以下なんです。

働いてみてわかったことはどうやら日本は「外注」に優しい国ではないみたいです。「デザイン」を重要視していない企業も多い印象です。制作会社の働き方改革はなかなか進められないのが現状です。

 

イギリスのデザイン業界、広告業界はどのような体質なのか、ビジネスモデルなのか、まったくわからないので、すごく興味深いです。その辺りを、なんとかしてちょっとでも潜り込んで、自分の目で見てみることも今回の渡英の目的のひとつです。

 

あらためて3年半を振り返ると、楽しかったし、辛かった。辛かったけど、楽しかった。一言にすると……そんな感じです。

 

いろいろ無茶したこと、残業中におしゃべりしたこと、明け方に牛丼食べにいったこと、なんだかそんな愛おしい思い出たちがよみがえってきます。

辛いことばかりではなかったんですよ〜楽しかったこと、勉強になったこと、貴重な体験、わくわくした案件…そんなことも本当に本当にたくさんあったんです。文句なしにやりがいのある仕事でしたから。だから続けられました。

 

会社のみなさんから素敵な扇子をいただきました

 

会社で9月頭に送別会を開いていただき、同僚だけでなく、関わりが深かったお客さんなどともお話できて楽しい時間でした。そしてそして餞別にたくさんプレゼントをいただき、大変感謝です!

 

いい加減に生きてきたのに、別れを惜しんでくれる人がいてくれることが…ありがたく、とても不思議で、こそばゆいです。

 

とにかく、3年は勤めたい!という思いが非常に強かったので、感無量です…。今。

 

いろいろな気持ちが入り混じり、散文になってしまいましたが、

 

晴れて無職のプー太郎…。

あちらでの仕事が始まるまで(無事に決まれば)1〜3ヶ月の束の間の人生の夏休み。

 

 

これだけは声を大にして個人的所感として言いたい。大草原に寝転がっている感じで叫びたい。

 

あ〜〜〜なんて精神が楽なんだろうかーーーーッ!!
3年間おつかれさまーーー!自分!!

 

…そんなわけでパッキング頑張りま〜す。

 

by Kanako